こんにちは。NYフードエキスパート、明比 玲子です。
金曜日に出来たばかりのデリに行ってきたばかりですが、またまた続いて、グランドセントラル駅のClaus Meyer(クラウス・マイヤー)氏のお店に行きました。
お店に行く前に、グランドセントラル駅の中を通りましたが、ここは、いつ来てもいい所です。
今日行ったのは、「Agern(エイガーン)」(どんぐりという意味)という、おそらく、マイヤー氏が、今回のプロジェクトで一番力を入れていると思われる、少しフォーマルなレストランです。
この数年、Nomaの影響を受け、ノルディック料理が流行っていますが、いまひとつ、私にはピンときたものがなかったので、本場の人がやってきて作ってくれるのは、とても楽しみでした。
全体的に言って、とてもいい経験でした。これぞ、ノルディック料理!というものは、あまり見れませんでしたが、料理の細かいところに、組み込まれています。
内観は、とてもカジュアルで、フォーマルという感じは全くありません。どちらかというと、カフェという感覚なのですが、値段を見ると、少しびっくりします。
最初に通されたテーブルが、あんまり落ち着きそうになかったので、結局、お店の真ん中にある、小さいオープンキッチンになった周りのバーカウンターに座って食事をしました。
結局、この方が、落ち着けたと思います。部屋のデザインが、あんまりすっきりしなく、ちょっと落ち着かないかもと思いました。
コースが2種類あったのですが、あんまり次から次へと食べる気になれなかったので、アラカルトで取りました。
アペタイザーは、Snacksと呼ばれる、コース料理でその日に出すアペタイザーの3種の盛り合わせを取りました。
これは、どれも蟹の身や、オイスターなど、シーフードがたくさんでした。どれも美味!
友人は、ヒラメにCeltuse(セルテゥース)と呼ばれる野菜の刻んだのがのって、ホースラディッシュと出汁で味が付いているものでした。こちらは、ちょっと変でしたね。
ちなみに、このCeltuseと呼ばれる野菜ですが、これから注目の野菜だそうです。
メインコースは、私はタラで、友人はラムをオーダーしました。
タラは、とても綺麗なプレゼンでした。タラ、マッシュポテトにポテトチップスと言われて、?と思ったのですが、タラは、スヴィー(真空調理法)で調理されていて、ポテトと相性がバッチリ。口の中でとろけました。
ポテトチップスも、とても小さいポテトがカリっと揚がっていて、すべての相性が良かったです。
そして、友人のラムも、パーフェクトに焼かれていて、フレッシュなdandelaion(タンポポ)と、これまた相性が抜群でした。
このお料理、黒いお皿に盛られていて、ちょっとびっくりしました。今まで、NYのレストランで、黒いお皿に料理が出てきたことは、ないかもしれません。斬新です。
デザートは、ウェイターのオススメの2つ。チョコレートムースと、frozen pine souffle。
どちらも、とても興味深く、美味しいデザートでした。
チョコレートムースの方は、普通といえば普通ですが、スムースとクランチーの食感が面白かったです。
frozen pine souffleは、かなり変わっていました。
口の中に入れた途端に溶けて消えます。おそらく、とてもキメの細かいかき氷なのでは?と思います。pineというのは、松です。
上にかかっているクラムは、松の実が入っています。松の実って、近年異常に値段が高いので、これをデザートに使おうというのは、かなり気合入ってるなって思います。(笑)
そして、お茶は、アイスランドのハーブとお花の入ったもの。ルバーブが入っていると言ってました。ティーカップが変わっていて、かわいいです。
最初飲んだ時、何となく、日本の番茶を彷彿させますが、飲みだすと、もっとコクがあります。
そうそう、ここのパンとバター。絶対にミスれないです。パンは、マイヤー氏が販売しているライ麦の粉で焼かれていて、熱々が出てきます。
入れ物も、木でできていて、おしゃれです!
お料理全体で、一つ共通していた点があります。それは、アメリカ人を意識しているのかもしれませんが、必ず、料理にクランチーな食感があるのです。
ある時は、ライ麦パンのクラム、ある時は、松の実クラム。とにかく、ほとんどすべての料理にクランチがあったと思います。
そして、メインコースは、おそらく、その料理を作った料理人だと思いますが、その人が出てきて、料理の説明をしてくれます。
私の料理を持ってきてくれた男性シェフは、俳優のようで、デンマークから2ヶ月前にやってきて、NY大好きで、帰りたくないと言っていました。
ただ、まだオープン仕立てで、サービスなど、もっと詰めていかなければダメな部分は多々あります。
でも、ちょっと変わったお料理で、カジュアルな雰囲気なので、今度はランチに行ってみたいと思います。
ここもチップを廃止しているので、メニューにある値段は高いですが、最終的に支払う額は、それほどでもないです。
場所柄、おそらく、ランチは超人気になると思います。おすすめです!
それでは、また。
Agern
89 E 42nd St
New York, NY
TEL: 646-568-4018
http://agernrestaurant.com