今日は、夏から行きたかったのに、なかなか機会がなかったインド料理店、「Babu Ji(バブジ)」に、やっと行ってきました。
どのクリティックからも、かなりいい評を得ていて、今までのインド料理とは違い洗練されているようなので、とても楽しみにしていました。
レストランの場所は、Avenue Bの11th Street、つい10年前ぐらいまでは、あまり治安がよくなく、行きたいエリアではありませんでした。
でも、いつのまにか、そういうエリアも普通になっていて、このような人気レストランがさくさんできています。
お店は、私たちが帰る頃には、入り口は身動きできないぐらいの人でいっぱい。ちょっとびっくりでした。
ここも、最近のNYの人気店に例外なく、基本的に予約を取らず、プライムタイムに行くと、1時間とか2時間待ちになります。
ただし、ここは、$60のchef's tasting menuに限り、予約を取るということで、そのメニューで予約を取りました。
$60のtasting menuって、マンハッタンでは一番安いtasting menuなのではないでしょうか?
tasting menuは、シェフが一番お薦めのお料理を少しずつ出してくれるので、いろいろ食べられて、私は好きですし、特に日本人にはお薦めです。
それは、ちょっと懐石のような感じで、小さめのポーションでちょこちょこ出てくるからです。
たとえば、3コースで、大きいポーションが3皿出てくるより、小さめのポーションで5皿とかの方が、いろいろと料理が少しずつ楽しめて、実際、それほど量もないのです。
ちょっと話しがそれましたが、ここのtasting menuの一口目は、このお店の18番。tasting menuでしか食べられないですが、これは外せない一口!
インド系のおじさんが持って来て、「ナイフで切らずに一口でどうぞ」と言いながら、私たちが手で取り、口に入れるまで、そこから動いてくれないのです。
一口と言われても結構大きいので、日本人の小さな口には、かなりの苦痛。でも、ウェイターが見張っているので(笑)、必死になって口に入れました。
すると、カリッとした食感のあと、ふわーっとカレーの風味が口の中一杯に広がるのです。
「えっ?今の何だったの?」もう一度。。。と思いながら、あっと言う間に口の中で消えてしまいました。
これは、Gol Gappa(ゴル ガッパ)もしくはPani Puri(パニ プリ)と呼ばれる物で、セモリナ粉で出来ていて、油で揚げることにより、中が空洞になります。
そこに、ミント、コリアンダー、デーツ、ヨーグルト、ライム、ジンジャー、葱、ハラペニョーンのチャツネをその空洞部分に入れているそうです。
最初の一口が美味しかったので、次も期待大!
2つ目は、カリフラワーのインドチャイニーズスタイルでした。これは、カリフラワーを揚げて、カリッとさせて、トマトチリソースで和えています。
美味しいのですが、このコンセプトの料理は、この数年流行っているため、ちょっと面白くなかったかもです。
次は、このとても美しい一品、Batata Vada(バタータヴァーダ)。ポテトコロッケの中にマスタードシードとカレーリーフが入り、ソースは、スパイシーなソース、甘いソースと段々になっていて、風味が重なり合い、いい風味を出しています。
そして、タンドリーチキン。綺麗に盛りつけてきて、12時間マリネしてあるというだけあり、とてもしっとりしていましたが、あまりタンドリーチキンぽくなかったです。
ここまでは、一番最初の一口を除けば、この写真の一皿を全て2人で分けるようにサービスされます。
最後のコースは、少しずついろんな種類のカレーが、ナン、パパダム、バスマティライスと一緒に出てきます。
でも、ここで、かなりがっかり。このコースが出てくるまでは、結構美味しく、ここのインド料理いけてるね。。。という感じだったのですが。。。
ここにきて、がくんとグレードが落ちました。
カレーのフレーバーがいまひとつ。深い味わいがないのです。本当に美味しいカレーは、もっと食べたい!といわんばかりのフレーバーなのですが、ここのは、どれもいまひとつ。
うーん、とてもがっかり。バスマティライスも何だか、パラパラという感じより、ボソボソという感じ。
こう思って食べている間に、私と一緒に来た友人の後ろには、エプロンをした太っちょの人が、友人の肩に腕をまわしています。
シェフコートを着ていなかったので、はっきりわからなかったのですが、彼がシェフのようでした。そして、「料理は、美味しかった?」と言って、テーブルをまわっています。
こういうのって、一流店のシェフしかやらないのですが。。。ちょっと自意識過剰のような。。。目が点になりました。
そして、ここは、このデザートで有名になっても過言ではない、インドのアイスクリームクルフィー。
ミルクをずっと煮詰めて、最後に砂糖を入れて固めたものです。食感は、コンデンスミルクを冷凍したものを想像して下さい。
さすが有名になるだけあって、美味しかったです。この型がクルフィー型のようですが、細い竹串にささっていて、かなり食べづらかったです。
本来なら、味わいながらゆっくり食べたいのに、溶けてくるし、細い竹串から落ちそうになるし、あせって食べて一瞬になくなってしまいました。
インド料理に来ると、必ず頼むものが、チャイ。カルダモン、シナモン、ジンジャーなど、多種のインドスパイスが入った甘いミルクティーです。
これも、ちょっとがっかり。スパイスの効きが浅く、味わいに欠けました。
まわりを見渡すと、いつのまにか店内は満席、いくらサービスがフレンドリーと言えども、まさしくお箸を置くなりお勘定が来ました。
お食事終わったら、どうぞ早くお帰り下さいということですね。
かなり期待をしてきたインド料理店。今までのインド料理店にはなかった、異常なほどのフレンドリーサービスでしたが、ちょっと行き過ぎのような気がしました。
料理も、最初の2、3コースを除いて、いろんなクリティックが絶賛しているほど美味しくもなく、がっかりでした。
これまた、レストランというのは、やはり自分で行ってみないとダメ、という見本のお店。どうして、あんなに人気があるのかわからないね。。。と言いながら、友人と帰りました。
Babu Ji
175 Avenue B
New York, NY
TEL: 212-951-1082