オリジナルと、モダンなピーナッツバター&ジェリーサンドウィッチの違い

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こんにちは。NYフードエキスパート、明比 玲子です。

少し間が空きましたが、今日こそは、ピーナッツバター&ジェリーサンドウィッチについてです。

先日作ったConcord Grape Jamは、このサンドウィッチを食べたいがために作ったようなものですが、そのお話の前に少しだけ、ピーナッツバターサンドウィッチの歴史を。

ピーナッツバター&ジェリーサンドウィッチは、アメリカの子供のランチボックスに、必ず入っていると言っても過言ではないほど入っている、人気の食べ物です。

子供と言っていますが、大人も大好き。アメリカの家庭では、ピーナッツバターとジャムは、常備品でしょう。

1896年「Good Housekeeping」5月号に、ミートグラインダーでピーナッツバターを作り、それをパンにのせて食べるというレセピーが紹介されたのが始まりのようです。この頃、ピーナッツは高級品だったということ。

ピーナッツバターとジェリーをパンに一緒に塗ったレセピーが掲載されたのは、1901年、ボストンの料理学校の雑誌。

この後、瓶入りのピーナッツバターが出て来て、ピーナッツバターの価格が下落。1920年代後半には、庶民でも楽しめるようになったらしいです。

ある有名なアメリカ人のシェフから、オリジナルのピーナッツバター&ジェリーサンドウィッチは、下記の材料で作られたと聞いたことがあります。

その後に、他のアメリカ人からも聞いたので、本当なのでしょうが、文献は見つけられませんでした。でも、一般的には、この材料がオリジナルのようです。

その材料とは、Wonder bread、Welch's concord grape jelly、Jif peanut butterです。

実際に、それらを買って来て、自分で作った本物をお見せしたかったのですが、実は、この材料、ピーナッツバター以外は、見つけるのが至難の技でした。

結局、Wonder breadは、見つけられませんでした。

というのも、Wonder breadは、ヘルシーでないパン。漂白された粉で作った、真っ白、ふわふわのパン。その昔、固いパンしかなかった時代には、夢のようなパンだったのでしょう。


でも、特に、健康志向の強いNYでは、最近は、まず見かけません。健康志向の強い親は、もちろん、子供が食べる物にも細心の注意を払っていますからね。

Welch's concrd grape jellyは、諦めかけていたころに、やっと見つけました。


Jifのピーナッツバターは、比較的見つけやすいですが、それでも、今は、Skippyのブランドがメジャーになっていますね。


ただ、これも、アメリカの中西部や田舎の方に行けば、また話しが違うと思います。おそらく、この3つは、どこにでも売っているのでは?と思いますが。

そこで、この材料を使って作るピーナッツバター&ジェリーサンドウィッチは、このようになります。


それでは、私が作る、モダンなピーナッツバター&ジェリーサンドウィッチは、こんな感じになります。

細かく説明すると。。。

まず、パンは、以前にもご紹介した、私のお気に入りのピッツァの釜で焼き上げるRoberta'sのsourdough bread(サワードウ ブレッド)

軽くトーストすると、食感が変わり、外側がクランチー、中がもちっとして、とても美味しくなります。

なるべく、パンは食べないようにしていますが、どうせ食べるのなら、一番のお気に入りを!

そして、オープンサンドウィッチというのも、モダンです。炭水化物をなるべく摂らないようにしている現代人には、ぴったり。

ピーナッツバターは、ヘルスフードストアーで、引き立てを買ってきます。自分の好きな量だけ、自分で容器に入れて、レジでお会計。

この引き立てピーナッツバターが手に入らない場合、市販で、私のお気に入りのブランドは、これです。ピーナッツの香りが高く、他の物とまったく違います。


もちろん、もっと探せば、もっと美味しい市販のピーナッツバターもあるかもしれませんが、一般的なのは、これです。

そして、concord grape jellyは、先日自分で作ったもの。


「あー、おいしー!」の一言です。一口目を口に入れる瞬間は、至福の時です。(笑)


全て、目の前で出来るのを確認して買ったり作ったりしたものを最終的に組み立てたものです。まずい訳がありません。

でも、いくら美味しくても、これを1つ食べると、かなりお腹いっぱいになりますから、しばらくは、また食べたいとは、思いませんね。(笑)

この食べ物を追っただけでも、これだけ、アメリカでは典型的な食べ物でも、都会では、オリジナルが崩れてきて、しかも、食べる人が減っているのだろうなー、と思いました。

でも、ピーナッツバターとジェリーの組み合わせは、アメリカ人の永遠の好物ですから、きっと、私のようにアレンジを変えて食べているのだと思います。

それでは、また。