今日は、3週間ほど前にオープンしたばかりの、ソーホーにあるベーグルのお店「Saddelle's(サデルズ)」に行ってきました。
オープンしてすぐに一度行ったのですが、たまたま休みを取っている日で、食べることができませんでした。そこで、2度目の正直。
ソーホーの一等地にある大きなお店で、ベーグル屋と言うものの、とてもベーグル屋とは思えない、華やかなお店です。
お店は、Major Food Groupという、NYでは、今を行くレストラングループがオープンしました。詳細を話すと長くなるので、また今度にしますが、新しいお店をオープンし続けて、とにかく活躍している会社です。
そして、肝心のベーグルや、その他のパン、お菓子を作るシェフは、Melissa Weller(メリッサ・ウェラー)という女性です。
彼女は、私の大好きなベーカリー「Sullivan Street Bakery」勤務後、四つ星レストラン「Per Se」と先月ご紹介したブルックリンの美味しいピッツァ屋「Roberta's(ロベルタズ)」でヘッドベーカーをしていた輝かしい経歴の持ち主です。
Roberta'sでは、ピッツァを焼いていたのではなく、ピッツァの釜を使って、病み付きになるほど美味しいパンを焼いていました。
私は、彼女のパンが大好きで、彼女のベーカリーができるのを指折り数えて待っていたぐらいです。
お店の話しに戻ります。こんな一等地に一流シェフが出したお店ですから、ベーグルだけではなく、朝食、ランチ、ディナーとそれぞれ違ったメニューでサービスがあります。でも、テイクアウトだけも可能です。
今日は、朝から快晴で、新しいお店をチェックしようと集まったお客で、お店は溢れかえっていました。(上は、外から中を見た写真で、下は、中から外に向かっての写真です)
予約をしていなかったので、テーブル取れないかなーと思っていたのですが、運良く、すぐに座れて、ラッキーでした。
美味しいと言われるベーグル屋は、どこもそうですが、ここも、この店内で、ベーグルを一日中焼き上げていて、焼きたてです。
このガラス張りの空間がベーグルを焼く部屋になっています。上は、客席から撮った写真。下は、横から撮った写真。外から見ると、お店の一番奥にあります。
ベーグルは、焼く前に、生地を熱湯をくぐらせるので、蒸気が上がっているのがわかると思います。この装置全てを作るのに、かなりのお金がかかっていると思います。
そして、焼きたてベーグルが店内入り口のショップエリアに届くと、店員が一斉に”Hot Bagels!"と叫ぶのです。これ、完全に日本の寿司屋の真似ですね。笑いました。
いやー、昨今、外人は日本のことに関してなら、何でも関心があるようですが、こんなところまで。。。ちょっと変でした。あれって、日本人が叫ぶからいいと思うのですが。
テーブルのセッティングは、今流行のブルーで統一されています。
そして、待ちに待ったお食事が運ばれてきました!一言で感想を言うなら、ベーグルにはがっかり。まずくはなかったですが、ベーグルの条件を満たしてないです。
ベーグルは、全て、写真のようにサービスされます。可愛いですが、場所を取り過ぎ。
ごめんなさい、美味しいベーグルの条件は、今回話すと長くなるので、また他の機会にします。本当に美味しいベーグルって、ほとんどないんですよ。
ベーグル以外のものは、非常に美味しかったです。選び方が悪かったため、スモークサーモンばかり食べたように見えますが、これは、サーモンの下に、キャラメライズさせた玉葱が入った薄いオムレツがあります。
これは、玉葱の甘みと卵がパーフェクトに焼き上げてあったので、スモークサーモンと一緒に食べると、とても美味でした。
付け合わせできたコールスローは、マヨネーズがいっぱいなく、ビネガーであっさりしあがえてあり、これも丸。
ベーグルサンドに使用するトマト、玉葱、キュウリですが、機械でスライスしているというものの、よくこれだけ薄く切れるなと思うぐらい薄く切ってあります。トマトは、透けてますよね。
アメリカは、何でも気前よくくれるので、こんなに薄くスライスされてしまうと、けちっているようにしか見えません。
デザートは、Chocolate Babka(東欧、主にユダヤ人のパン。デニッシュ生地に近い生地でツイストして、普通は、パウンドケーキ型に入れて焼かれています)を食べたかったのですが、ペーストリー盛り合わせのバスケットをオーダーするか、丸ごと買わないとだめだったので、あきらめて、彼女の十八番、Caramel sticky bunを買って帰りました。(右がchocolate Babka(バブカ))
でも、これ、本当に美味しいんですよね。キャラメルの量がパーフェクトでしつこくない!
全体的に、サービスもいいし、ソーホーの真ん中で食事ができるし、よかったのですが、かなり気になった所があったので、書き出します。
1) テーブルの上はきれいにしても、椅子の上の清掃を、従業員に指導していない。
テーブルに通された際、私のソファーの上に、パン屑のようなものがありましたが、それは、パン屑でなく、ねちょっとしていて、気持ち悪かった。ホステス(テーブルへの案内係)に言うと、すぐに綺麗にしてくれましたが、これは、最初にきちんと掃除されているべき。そして、私たちが食べている間に隣のテーブルをクリアした際にも、同じでした。パン屑が残っていた上に、紙ナプキンまで残っていました。
2) ウエイターのコーディネーションが悪い。
エキストラのベーグルを頼んだのに、なかなか来なく、やっと持って来たら、その2分後に、また違う人が、同じ物を持って来た。大目に見てあげると、オープンして間がないということもありますが、昨日オープンしたわけでないので。
3) 隣のテーブルとのスペースが、とてもタイトで、テーブルも小さい。
マンハッタンでは、家賃が高く、一つでも多くのテーブルを入れるために、みんながやることで仕方がないことかもしれません。でも、その場合、普通は、テーブルを縦に長くして、テーブルを大きくするのです。ところが、ここは、それもなく、テーブルは小さいし、隣とのスペースも少なし。
4) 店を作る時に、吸音を考えていない。
この店は、天井がかなり高く、音が飛んでしまうのだと思います。でも、すぐ目の前のウエイターの言っていることが、非常に聞きづらく、何度聞き直したことか。これは、あらかじめわかっていることなので、何か対処するべきだったと思います。
ちょっと、今日は専門的になってしまいましたが、いつも食べ歩き、ずっと食の仕事をしている私にとっては、とても気になりました。
ベーグルはいまひとつで、私の好きなパンもなく、がっかりしたのですが、オムレツは美味しかったのと、甘いものをまったく試さなかったので、また行ってみたいと思います。
ソーホーで、お友達とちょっとブランチに立ち寄るには、お洒落でいい場所だと思います。
それでは、また。
Sadelle's
463 West Broadway
New York, NY
TEL: 212-254-3000
月曜定休
http://www.sadelles.com