最近は、とにかく、Japanese foodと言えば、何でもいいとされているようです。そして、日本の食材や、料理の出し方などをヒントに、アメリカ人は、いろんなものを考え出してくれるのを見ているのが面白い。
そのひとつ、今、NYでは、日本の丼ものをまねた物が流行っているよう。でも、日本の丼のように、白いご飯の上に具をのせるのではないのです。ヘルシーな穀物の上に、プロテインを何か一つに、あとは主に野菜。それか、ビーガンやベジタリアンの人は、野菜のみがのっています。
この写真の料理は、Lower East Sideで大人気の「El Rey Coffe Bar & Luncheonette(エル・レイ・コーヒーバー&ランチョネット)」の一品。このお店の料理の中では、一番人気のようで、午後早くに売り切れていることも。
まず、下には、Farro(ファロ)という穀物とピカンナッツ、その上に、ケール、カリフラワー、フェンネル、ウォーターメロンラディッシュ、紫キャベツがのっています。(ファロの説明、日本語で見つからないのですが、イタリア料理でよく使われます)
アボカドのスライスと、卵は別オーダー。卵は、ポーチドかピクルされた物か選べます。ピクルは、ビーツの汁でピクルされていて、絶対にお奨め。
ドレッシングは、ココナッツオイルにレモンベース。卵の上にかかっている緑のソースは、chimichuri sauceチミチュリソース。スモークソルトもかかっています。この小さい一品の中には、いろんな味が複雑に混ざっていて、それぞれがお互いを引き出しています。見かけではわからない、手のこみようです。
これは、小さいサイズ。でも、これで、十分お腹一杯になるし、身体にいい物食べたなって感じです。それほどたくさんの野菜の量ではないけれども、種類はかなり入っているし、変なサンドウィッチ食べてるより、ずっといいです。
ここは、結構有名なシェフ、Nicholas Morgenstern(ニコラス・モージェンスターン)のお店。シェフには見えない、かっこいいお兄様です。まぁ、彼は、もう経営の方にまわってしまっていますが、基本のメニューなどは作ってますよ。
普通のコーヒーバーって、サンドウィッチを出すのが関の山なのですが、ここは、サンドウィッチなんてない。とっても小さいキッチンで、かなりの料理を作り出しています。
リカーライセンスもあって、夜も、昼と違うメニューの簡単な物が食べられます。日本人って、狭い所で、ものすごい料理を出してくるけど、アメリカで、こういうのって、あんまりないんですよね。
今日は、丼ものについてだったのですが、ここの有名な物も、ついでにご紹介しておきます。メキシカンモカとセサミバナナブレッドです。
メキシカンモカとは、コーヒーに、メキシカンチョコレート(アーモンド、シナモンなどが入っている)、ペッパー、コンデンスミルクが入っているので、甘いです。あとで、ペッパーの辛さがきます。
セサミバナナブレッドは、人気があるようですが、私は特別美味しいとは思いませんでした。白、黒、両方の胡麻に胡麻ペーストが入っています。胡麻はすらないでそのまま入っているので、食べた時に、ちょっとじゃりじゃりします。
バナナブレッドは、バターを使用せずにオイルを使っているため、風味に欠けますね。セサミペーストでそれを補っているのだと思いますが、やっぱりコクがないです。
このお店は、ヒップなエリアにあるため、ヒップな人が集まってきます。そして、料理なども、基本の考えは、ビーガン。料理やお菓子も、バターを使ってなかったり、グルテンフリーもあったりします。
よって、そういうのに興味のない人が行ったら、よく理解できない店かもしれません。でも、今のNYらしい店なので、Lower East Sideの散策がてら、行ってみるのもいいかもしれません。
それでは、また。
El Rey Coffee bar & Luncheonette
100 Stanton Street,
New York, NY
TEL: 212-260-3950
http://www.elreynyc.com