こんにちは!
NYフードエキスパート、明比 玲子です。
長いあいだブログをお休みしてしまって、
失礼いたしました。
今日は、新しくオープンしたペイストリーショップ
「Patisserie Chanson」に行ってきました。
開店して1週間です。
シェフは、あの有名なGordon Ramsay NY店の
パティシェでもあったイギリス人のRory Macdonald
(ローリー マクドナルド)さんです。
残念ながら、NYのGordon Ramsay(ゴードンラムジー)
は閉店してしまいましたが、ミシュランの2つ星でした。
その後も、やはりロンドンからやってきたHakkasan
(ハッカサン)という中華料理店でパティシェをなさって
いました。
このお店もミシュラン1つ星だったので、腕前は確か
なのだと思い、楽しみにして行きました。
とりあえず足を踏み入れて思った事は、2点。
1)お店に、かなりお金をかけてますね〜。
2)いろんなものを作りすぎていて、的を得ていない!
甘い物好きと知られているアメリカ人、アメリカには
かなりペイストリーショップがあると思われているかも
しれません。
でも、日本ほどお菓子屋がある国もないのでは?と
思います。
NYも、最近はお金をかけたお菓子屋さんができていますが、
数えるほどしかありません。
そして、上記の(2)は、NYではケーキを売っているだけでは
レントが払えないという理由から来ているのですが、
それにしても、ここは種類を広げすぎ。かえって人件費が
かかり過ぎて逆効果。
あのCronutで有名で大人気のDominique Anselでさえも、
ケーキ類はいつもかなり売れ残っています。
アメリカ人って、きれいなフランス菓子にはあまり
興味がないんですよね。オープンしたての時には食べる人も
いるかもしれませんが、最初だけ。
あっ、マカロンは人気がありますが、ここのは
いまひとつでした。外側が固い上に、中のフィリングも
カチコチ。
上のお菓子は、ココナッツムースをマンゴーのゼリーが
覆っています。でも、マンゴーのゼリーが固すぎるのと、
全体に酸味が少なく、強弱がはっきりしていない。
手前は、一番人気のあるピスタチオというのですが、
全くピスタチオの味がせず、何を食べているのか
わからない上に、クリームがスムーズではなく、
何だかよくわからない食べ物でした。
では、どういうスィーツが人気があるのか。。。
クッキー、パウンドケーキ、パイ、アイスクリーム、
チョコレート。焼き菓子系が好きですね。
ところが。。。このお店にはクッキーもパウンドケーキも
ない!ちょっと致命的だと思うんですよね。これって。
NYに初めて来たパティシェでもないのに、どうしてそこに
気づかないのか。。。ちょっと困惑します。
チョコレートチップクッキーが死ぬほど好きなアメリカ人。
このクッキーが美味しいかどうかで店が成功するか決まると
言っても過言ではないのに、そのクッキー自体がない!
そもそも、ここは夜はデザートバーになって、昼間は
ペイストリー、サラダ、サンドウィッチ、アフタヌーン
ティー。しかも、パンも作っている。
とても意欲的で、あれもこれも作りたいというのはよく
わかります。でも。。。これは、かなり難しいです。
アフタヌーンティーも、常にお客さんを確保するのは
NYでは至難の技なんです。
日本と違い、お金と暇のある人は、いつもダイエットで
甘いものは食べない。食べたい人は、昼間は仕事をしている。
っていう理由なんです。
さて、お店はとても素敵で、入ってすぐは明るい部屋で
ケーキのショーウィンドーが並んでいて、その奥には、
キッチンが見えるイートインスペースがあります。ここは、
結構薄暗いんです。
ここでは、サンドウィッチなどもオーダーできて、
ウェイターにオーダーもできます。
クィニンアマーンは、とても美味しかったです。
これが一番ヒットだったかも。
お菓子類は、見かけの割にはあまり美味しくなかった
のですが、一つびっくりしたことが。
なんと、とてもサービスが良かったのです!
みなさん、異常なほどフレンドリーなのですが、
出過ぎないサービス。サービスしているお菓子
についてもきちんと教育されている。
レストランでもこういうサービスができている所が
少ないのに、ペイストリーショップでここまで教育が
できているのにびっくりしました。
とても居心地がよく、お菓子はいまひとつで
もう一度食べたいと思わなかったですが、
ランチやお茶には是非活用したいと思いました。
場所も、Eatalyの真向かえ、Madison Square Parkの
すぐそばで便利な場所です。
是非いらしてみてくださいね。
それでは、また!
Patisserie Chanson
20 W 23rd St,
New York, NY