こんにちは。NYフードエキスパート、明比 玲子です。
あれだけ暖冬だったNYにも、あのさむ~い冬がやってきました。いきなりやってきたので、余計に寒く感じますね。
今日は、だいぶ暖かくなりましたが、それでも朝は、氷点下でした。
こういう寒い日は、日本だと、熱いお風呂にでも入れば温まりますが、アメリカでは、なかなか首までつかってゆっくりお風呂というわけにも、いきません。
そういう時は、もう温かい食べ物に頼るしかないですね。温かい食べ物にもいろいろありますが、NYでは、これ!
Jewish Penicillin(ジューイッシュ ペニシリン)、ユダヤ人のペニシリンという意味ですが、これは、チキンスープのことを意味します。
風邪を引いた時に、内科のお医者さんに診てもらうと、「水分しっかり補給して、Jewish Penicillinも摂って」と言われます。(半分は冗談で、半分は真剣)
まぁ、NYのお医者さんの大半がユダヤ人だと言っても過言ではないので、こういうことを言うお医者さんが多いのかもしれませんが。
さて、このチキンスープン。要は、鶏ガラスープですが、レセピーはありません。
スープ用のガラがなければ、私は、骨付きのもも肉などを買って来て、野菜と一緒にぐつぐつと3、4時間煮込みます。
野菜は、玉葱、人参、セロリ、ガーリック、その他、私は日本人なので、生姜、青ネギなどを入れます。切り方も、ざくざく。ルールは、何もありません。
寒い日に、部屋を閉め切り、このスープを煮込み始めると、部屋中に何とも言えない良い匂いが漂い、それだけで、とても幸せな気持ちになれます。そして、それだけで、身体が温まる感じです。
数時間待って出来たスープは、こってりしているのにあっさり。私は、このスープに塩を一切入れませんが、しっかり味が付いています。
私は、鶏肉の皮を取ってから煮込み、アクを丁寧に取るので、脂はあまり浮きませんが、気になる人は、冷蔵庫に一晩寝かせると、脂が一番上に固まっているので、すぐに取り除けます。
生姜、葱をいれずに、パセリ、粒コショウなどを入れて、スープが出来上がった最後に野菜を漉すと、いろんなスープの元、チキンストックとして使えます。
チキンと一緒に煮た野菜も、そのまま食べても全く問題ありませんが、いやな人は、野菜を漉したあと、また、新たに切った野菜を入れて柔らかくなるまで煮ます。
チキンは、肉を骨から外して、スープに戻します。
マッシュルームは、煮込まず、仕上がったスープに入れて蓋をしてしばらくすると、まだ歯ごたえのあるマッシュルームが楽しめます。
お好みで、卵を入れると、しっかりとした一食になるので、このスープをたくさん作って冷蔵庫に入れておくと、冬の寒い日の朝食にもぴったりです。
そして、好みで、ヌードルやライスを入れても、もっとしっかりした食事ができます。
寒くなると、風邪を引いてなくても、一度は食べたくなる、栄養のあるスープです。
是非お試し下さい!