日本に帰る前のドタバタ、日本にいる最中、帰って来てからのドタバタで、写真だけがたまっていっています。
ということで、これから数回で、忘備録のようになってしまいますが、簡単にはしょっていきます。
まずは、日本出発前に、久しぶりに大御所の「Daniel」に行きました。今回は、日本からいらしたお客様のお供をさせていただき、お食事をご馳走になってしまいました。
長年NYに住んでいるので、「Daniel」も、何度か行ったことはありますが、本当に久しぶりなので、ちょっとわくわく。
「Daniel」は、去年、ミシュランの星を一つ失い、今は、2つ星。確か、最初の年も、2つだったような気がするのですが。何故か、「Daniel」は、ミシュランから好かれていないよう。
一生懸命に料理を作り、ミシュランの星をキープ、もしくはゲットしようというのは、どのシェフも同じだと思います。
ただ、今回の「Daniel」を見て、今までの「Daniel」と比べて、何だか浮き足立っているような気がしました。
これは、今のどこのフレンチのお店にも見られることですが、とにかく、「人と違った食材を使って、目立とう!」としているのです。
そして、普通は、その変わった食材というのは、ほとんど日本からの物。
今回は、この、鰹節でした。パン用に出てくるバターに2種類の塩がついてきて、その一つは、竹塩(手前の黒いの)で、その説明の直後、「うちは、鰹節もあるんだ」とウエイターが得意気に語ったのです。
私は、おそらく、鰹節で出汁をとっているといばっているのだろう。。。とあまり気にもとめていなかったのですが、実際、鰹節をテーブルサイドで削り始めた時には、目が点になりました。
いやー、何もそこまでパフォーマンスしなくても。そして、合わせる料理も、何だか無理矢理合わせているような。
ツナをベーコンで巻き、フィレミニヨンのように見立て、その上に、削りたての半生鰹節がのっています。
「Daniel」は、パン職人がいて、パンをレストランで全て焼いています。そして、ここのパンは美味しかったのです。でも、今回、昔好きだった2種類のパンを食べたのですが、パサパサ。がっかりです。
ミシュランの星を失った理由は、「料理の一貫性に欠けるから」ということらしいですが、これ、本当なのかもしれません。
もちろん、私が、久しぶりにちょこっと1回行ったぐらいで評価するのは、申し訳ないですが、常に新しいことを追いかけ過ぎるがために、基本がぐらついているような気がしました。
最近、どこのフレンチレストランに行っても、「フレンチを食べに来ているのだから、もっとフランスっぽい料理を出して欲しいのに」と思って帰ってくることがほとんどです。
パリのミシュランを取っているお店に行くと、桜の塩漬けのお茶が、最初に出てくる所もあるとか。
順番が前後しますが、残りのお料理の写真を載せておきますね。
フェンネルを3種類の調理法で。
ピーキートークラブサラダ、棒状の物は、ハーツオフパーム。フレッシュで、缶詰の物とは、別物です。
緑の部分は、バジリコのオイルが綺麗にお皿に塗ってあったのですが、私は、お皿の模様だと思って、触ってしまいました。
ハワイのとこぶし。スライスしたトコブシの下には、豆のピューレが敷いてあるのですが、せっかくの新鮮なトコブシが台無しだと思いました。
リードヴォーを甘草に突き刺して調理してあります。カブは、とても新鮮。
和牛のテンダーロインとブラックアンガスのショートリブ。
日本からのお客様は、どうしてもラムを食べたいということで、ビーフと変えてもらいました。ラムチョップを粘土で巻いてから、ローストしてあります。これが一番おいしかったかも。
上は、ポーチした洋梨、下は、ヘーゼルナッツペーストとチョコレートのジャンデゥージャ。
最後は、ダニエル名物の熱々マドレーヌ。
お土産は、カヌレでした。
どのシェフもみんな、いろんな思惑があるのでしょうが、もう少し原点を見つめ直して、足元を固めることをしたらどうなのかなー?と思った夜でした。
それでは、また。
Daniel
60 E 65th Street,
New York, NY
TEL: 212-288-0033
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