近年、目まぐるしく拓けるBoweryでも、目立つ存在の店

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こんにちは、NYフードエキスパート、明比 玲子です。

NYには、飲食店経営で大成功を収めている人が何人かいます。

おそらく、一番に名前があがるのは、東京にもお店がある「Union Square Cafe」のオーナー/経営者のDanny Meyer(ダニー・マイヤー)ではないかと思います。

そして、その次に来るのが(彼には怒られると思いますが)、Keith McNally(キース・マクナリー)でしょう。

どちらの店の方が儲かっているとか、どちらの店の方がいいか。。。というのは、言えませんね。彼らの作る店は、全く違うタイプで、2人とも、1軒のお店ではなく、何軒も持っているからです。

今日行ったお店、「Cherche Midi」は、Keithのお店ですが、彼の一番有名なお店ではありません。

彼の作るお店は、どれも成功していて、日本人に一番有名なのは、Sex and the Cityに出てきたことのある、「Pasits(パスティス)」かもしれません。

そのお店は、Meat packing districtにあり、夏は、外でお食事ができるようになっていて。。。確か、ケリーが外のテーブルで、ゲイのお兄ちゃんと食事をしていたかと思います。(笑)

現在は、ちょっと訳があり、そのお店はクローズされていますが、1年ぐらいでまた復帰するようです。

ちょっと、話しが脱線しました。ごめんなさい。「Cherche Midi」に戻ります。

Keithのつくるお店は、内装がどれも瓜二つです。古びた鏡、バーは、鏡の前にお酒を並べる。最近、超高級店以外のどの店もが避けている、テーブルクロスをかけているものの、その上に、真っ白の紙をテーブル全体に置く。


決して安くない店なのに、ナプキンは、安いキッチンタオル。グラス類、カトラリー類、全て、お金をかけていません。そして、店にパッと入った瞬間に、フランスの店に入った?と錯覚する雰囲気。

「Cherche Midi」も例外なく、上記の説明が全てあてはまります。

このお店は、ブラッセリーでしょう。聞く人によって、答えは違うと思います。NYタイムス紙は、ビストロと言っていますが。。そして、フランスではないので、もちろんアメリカ色が濃いです。

オーダーしたものにより、飛び抜けて美味しいものもあるかもしれませんし、普通の物もあるでしょう。

ただ、どれをオーダーしても、まずかったと思うことはなく、どれもが、美味しいと思える基準です。特に、今日は、飛び抜けて美味しかったかも。

アペタイザーは、ししとうのグリルとGrilled Tartine。後者は、グリルしたパンに、Stracciatella チーズ、ピクルしたrampにスナックエンドウがのっています。


これ、とても二重丸でした。Stracciatellaチーズがフラットな味なので、ぴくるしたrampがアクセントになっています。

ところで、このStracciatella(ストラッチアテラチーズ)ですが、すっごく美味しいので、もしメニューで見かけたら、絶対食べて下さい!

ししとうのグリルは、日本人なら、味はご想像の通り。近年、アメリカ人の大好物です。

メインコースは、Halibut(ハリバット、オヒョウの一種)の紙包み焼きと豚のバラ肉のグリル、チンゲンサイ、コーンにコーンマフィンがついてきます。


ハリバットは、白身のお魚で淡白な味、食べ応えがあるので、アメリカ人には人気のお魚です。今日は、コーン、ピキロペパー、ハリッサバターと一緒に紙に包み、焼き上げてあります。

ピキロペパーは、繊細な味で人気があり、ハリッサバターが、全ての食材を引き立て、非常に美味しい一品でした。

豚のバラ肉のグリルは、パーフェクトにグリルしてあり、味付けは、アメリカ人の大好きな甘辛なのですが、その甘さが、とても微妙で甘過ぎず、これもパーフェクトでした。

デザートは、今日のスペシャルのOlive oil cakeを薦められたのですが、ちょっとシンプルすぎるなと思い、アップルタルトタタンにしました。

アップルは、季節には、まだちょっと早いため、いやだなと思ったのですが、リンゴの酸味を生かした上に、かなり焦がしてあったので、甘過ぎず、美味しく仕上がっていました。

お皿の上には、私の大好きなキャラメルソースが一杯だったし。幸せです!

このお店は、近年、目覚ましく拓けてきているBoweryの中でも、特に人気のお店の一つです。予約がなかなか取れませんが。。。


それでは、また。

Cherche Midi
282 Bowery
New York, NY
TEL: 212-226-3055
http://www.cherchemidiny.com